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構図について

ほろ酔い反省会:boopin ×工房の主人


主人「boopinさん、構図とかって、写真の時でもいいんですけど、何か持論あります?」
boopin「ああ、いくつかあるんですよ、例えば水平はきちんと出すとか、人間以外の空間を均等にとって映像のバランスを取るとか。見てる方は安定して見れるんですよね、その方が。」
主人「対称的な映像はそうするといいんですね。人が前後にいたりするとどうするんですか?」
boopin「あそれは三角法って言って、映像に三角形ができるようにすると安定するとか。いろいろあるんですよ。」
主人
「例えばですね、僕はいつも絵コンテ描くじゃないですか。その通り撮るんですかそれとも…」
boopin
「こっちのがええなーって時は変えたりしてますけどね(笑)。」

boopin「構図に関して言えば、映像も写真も変わらないですよね。例えば人の背景に、目のところを横切るような線を入れない、とか。できれば首はきらないように、とか。」
主人
「なるほどなるほど。」
boopin
「映像だと人が動いてどうしようもない時もあるんですけど、なるべくそういうのは避けるようにしてます。」
boopin
「でも室内とかいろんなところに線がありますから。難しい時もありますけど。」
主人
「イスとかしょうがないですよね。」
boopin
「イスはね、ちょうど首のところに背もたれが来ますから。そんな時はカメラの角度を変えてずらすとか。」

boopin「最初は本とかで紹介されてる構図を見て、あとはもう、自分でやってみてこれがいいなとかあれがいいなとか。」
主人
「あまり基本どおりやってると面白くないですよね。」
boopin
「面白くない。」
主人
「僕は実は勉強したことなくて、これがいいなあれがいいな、って絵コンテ描いてるんです。」
boopin
「それでいいんですよ。いくら安定した映像でも、躍動感が伝わらなかったり。」
主人
「少し傾けたりするとよかったり、とかしますよね。」
boopin
「わざと安定をずらすってことありますね。だからもう、その場その場で。」

主人「映像の場合は、動く撮影もありますよね。そんな時は…」
boopin
「映像の終着点で構図を決めて、逆算して最初の地点に戻る。」

boopin「あの、自分スチールから始めてるじゃないですか。」
主人
「はい。」
boopin
「で、映画って横長じゃないですか。」
主人
「はい。」
boopin
「カメラって縦に撮りたい時はカメラを縦にして撮ったりするじゃないですか。でも映画って必ず横しかできない。」
主人「あーそうですねえ。」
boopin
「縦の構図が欲しい時は結構悩みますよね。」
主人
「なるほどー。」
boopin
「縦に撮っちゃうとお客さんがみんな首をかしげることになっちゃう(笑)。」
boopin「まったく意味をなさない空間ができる可能性があるんですよ。スチールの時は簡単に解決できることで悩まないといけなかったり。」
主人
「カメラの時より表現手法が少ないんですかね。」
boopin「構図的には制約が多い。」
主人「考えたことなかった。」
boopin「撮り始めた頃はちょっと違和感ありましたね。」

主人「構図と言えば、うちのカルフのサイトに『過去の作品』ってページがあるんですけど、ある時気付いて笑っちゃったことがあるんです。」
boopin
「何ですか?」
主人「縦に並んだ写真、3つも構図が一緒のがあるんですよ(笑)。」
boopin「あ、ほんとですねえ。」
主人
「ワンパターンだなあ、って思いました。」

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