ここオーストラリアで、リアディゾンのPV撮影に参加する機会があり、日本語の歌詞であったため、“ Playboy(音出し)“ の役職を任された事がある。
日本からもスタッフが来ていたので、お互いに情報交換した所、すごく面白い事が分かった。
日本とオーストラリアでは、撮影スタイルがまったく違う。
オーストラリアでは、プロデューサーからADまで全員平等であり、それぞれの役割分担が明確であるのに対して、日本では縦社会でプロデューサーが権力を持っているようだ。
日本から来たスタッフ達は、こんなにフレンドリーな現場で、時間通り終わる撮影は、初めてだと感動していた。
この日の撮影で僕はミスを連発してしまった。
(1)撮影の中断
なぜか僕が使う機械がよく壊れ、撮影を中断させてしまった。
(2)発音の間違い
英語はRの発音よりLの発音の方が、実は難しい。
僕は音出しの時、スイッチを入れたという合図で、” ROLLING “ と叫ぶのだが、
” ROARING “(ライオン等が吠える)と言ってしまう。他のスタッフ達は呆れていたようだ。
(3)タイムコードを止めてしまう。
極めつけが、緊張のあまり、何度も間違えてカチンコのタイムコードを止めてしまった。
撮影は無事に終わったが、僕は落ち込んでいた。
片付けが終わり、オーストラリア組のスタッフ同士で、「握手」や「頬にキス」などをして別れのあいさつをしていた 。
もちろん、僕もオーストラリア組のスタッフとして参加していたので、その中にいた。実は、この時のメイクさんがとてもセクシーな方で、僕も順番を待ち、あいさつで「チュッ」とした。
その時、後ろからプロデューサーであるルークに肩を叩かれ、日本人スタッフがいる方を指した。そして、
「向こうでみんな羨ましそうに見てるぞ。お前の勝ちだ!」
とめちゃめちゃ褒めてくれた。落ち込んでいた僕も、いつの間にか失敗した事を忘れ、誇らしげな顔をしていたような気がする。(単純である。)
ルークの教え・特別編
映画も、女性に対しても海外では積極的に。
必ずと言っていいほど、ルークはミュージシャンや俳優さんとツーショット写真を撮っていた。
う〜ん、ただのミーハーな気がするが。