超初心者のための映画制作講座

海の向こうで映画を作る!

鈴木英之 8 Moment Enterprise

17:ISOLATION 孤立

2作目の映画製作が始まった。

今回は、最初からある程度、どういう作品にするかは決めていた。

(1)若い日本人の物語。
(2)室内(個室)での作品。
(3)日本の文化、伝統を取り入れる。
(4)環境問題を題材にしたもの。
  (アルゴア副大統領の「不都合の真実」に強く影響を受けたため)
(5)M・ナイト・シャラマン監督の作品を真似る。
  (僕がもっとも大好きな監督である。代表作:シックスセンス)


Title(タイトル):ISOLATION (孤立)

Pitch(あらすじ)
親から強制的に留学をさせられた拓也(22歳)は、家にひきこもりゲームばかりしている。
ある日、温暖化の影響で大規模な停電が起こる。
異変に気付く拓也だが、テクノロジー(現代文化)を失った今、一人孤立してしまう。

Director(監督):僕
Producer(プロデューサー):僕
1st AD(助監督):タクヤ
DOP(撮影監督):ピーター・ボロッシュ
Camera Assistant(カメラアシスタント):ジョン・ベリー
Hair Make(メアーメイク):カズミ
Catering(食事):フミコ
PA(AD):マサヤ
Editor(編集):僕



今回の撮影で学んだ事

* 機材手配
今回、自分で機材の調達をした。ここオーストラリアでは、僕は外国人であり、学生であるため信用が無い。
そのためカメラ等の高価な機材を借りる際、高い保証金 “ Deposit “ を払わなければならなかった。日本で「常識」だった事がここでは通じない。

* ロケーションの選択
日中に夜のシーンを撮影した。大きな窓(H350*L500)があったので、カーテンを繋ぎあわせ、光を防いだ。
何度もロケーション場所へ行き、助監督と共に綿密に計画をした事でうまく撮影できた。

* 脚本の完成度
全体的に、脚本の完成度が低いとプロデューサーであるルークに指摘を受けたが、そのまま撮影を続行させた。
作品完成後、脚本の悪い部分がそのまま映像として表れた。やはり “ Story is King. (脚本がすべて)“ である。

* 監督兼プロデューサーの難しさ
今回、監督とプロデューサーとして作品に関わったが、最後まで両方とも集中する事ができなかった。
僕の意見だが、自主映画であっても監督とプロデューサーは分けるべきだと思う。

* 選曲
映画祭に作品を応募する際、必ず曲にもライセンスが必要となってくる。
そしてその状況の中で、イメージ通りの音楽を探すのはとても困難だった。
結局アメリカのあるサイトから有料でダウンロードしたのだが、曲のアレンジがこれまた難しかった。

* ドリーの使用
今回の作品でもっともこだわりたかったのが、カメラワークだった。
経験豊富な撮影監督は、カメラのズームを嫌い、むやみに手持ち撮影をしない。
クレーンのレンタルは値段が高いので、ドリー(組み立て用のプラスティック)を使用した。(車椅子もよく使われるそうだ。)





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