さて、映画祭に応募するという目標は決まったが、実をいうと、僕は脚本の勉強をした事がない。
何から書いてよいのかまったく分からなかったので、プロデューサーであるルークに相談をした。
HIDE “ Hi, Luke. Please teach me how to write a script.”
(脚本の書き方を教えて)
ルークは、僕に隣に座るように言った。
ルーク「そうだな、ジョーズって映画を知ってるよね。どんな映画だったか30文字以内でまとめてごらん」
小さい頃から何度も見た事のある映画だ。しかし僕は30文字でまとめる事ができなかった。
映画を作るためのルークの教え:1
●どんなストーリにしたいのか5つ短く書いてみよう。
いきなり長文を書こうとしても、途中で諦めてしまうだろう。
そのため、まずはどういう物語にしたいか短い文章で書く。
(例)身の覚えのない罪で投獄された銀行員が、腐敗した刑務所で、希望を持ち続けて生き抜くストーリ。
映画を簡潔にまとめる事ができる力は、物語を書く時に役立つ。
そして、ルーク曰く、面白い映画は物語がとてもシンプルだと教えてくれた。
●その5つのストーリから一番描きたい作品を選び、起承転結を作る。
(例)(下記は簡略化したものです)
起:妻が殺され、無罪である夫が裁判で有罪判決をうける。
承:過酷な刑務所生活の日々。
転:時が経ち、真犯人の存在を知るが、悪い警察に証拠を消され脅される。
結:脱獄を決意し、希望を手に入れる。
●物語とキャラクターを作っていく。
キャラクター設定を細かくする事で、よりその人物がリアルになる。
(例)アンディ・デュフレーン
職業:銀行員 年齢:40歳 性格:温厚 イメージ俳優:ティム・ロビンス
●脚本を書き始める時、「天地人」を決める。
自主映画はほとんど予算がない。
どんなに面白いストーリを書き上げたとしても映画にする事は難しい。
だからある程度予算を考え、ストーリ構成する事もテクニックの一つである。
「天=時代設定 地=ロケーション 人=役者」
このようにして、ルークは僕に脚本の書き方を教えてくれた。
そして最後に、ルークはこう言った。
“ Story is KING.”
(脚本がもっとも重要である)