１：PREPARATION　準備

（日本へ帰国後）

畳一畳の居候生活がまた始まる。
１年後の渡豪に向けて、目標を作った。

（１）オーストラリアでの学費と生活費を貯める。

時給の高いバイトを捜す事も大事だが、いかに出費を抑えるかというのも忘れてはいけない。
例えば、三食「まかない」がある飲食店勤務等。
あとこれは僕の特技（？）であるが、実家を出て１０年が経つが一人暮らしをしたのは、たった半年間だけである。

（２）英語力をキープ！

せっかく身に付けた英語力を保たなければならない。
まず月に１回、オーストラリアの友人であるマークへ電話をする事。
他には、洋画をウォークマンへ録音して音楽代わりに聞いた。
この時期からブツブツと英語での独り言が増えたような気がする。

（３）映像力UP！

思いきって、ノートパソコン ” Macintosh ” と編集ソフト「ファイナルカットプロ」とHDカメラを購入した。
初めて買ったパソコンとビデオカメラだったのでとてもうれしかった。

早く何か撮影をしたくて、うずうずしていたら、ちょうどバイト先にダンサー友達がいたので、彼女達のコンサートを撮影し編集した。
コンサートの帰りに電車の中で、しっかり撮れていたかチェックしていたら、前に座っていた女性が足を閉じたのが視界に入った。
何もしていないのに、僕はめちゃめちゃ焦った。誓って僕は言いたい。
「絶対に盗撮はしていません」

８ヶ月程経過した頃、マークから電話があった。
基本的に僕から電話をしていたので、ちょっとびっくりした。
もし本当にオーストラリアへ戻ってくるなら、プロデューサーであるルークの家に住まないかという提案だった。
いきなりの展開に僕は、何も言う事が出来なかった。
少し間をおいて、気持ちを落ち着かせながら ” YES ” と答えた。

そして２００６年７月、僕は再び海を渡った。