超初心者のための映画制作講座

海の向こうで映画を作る!

鈴木英之 8 Moment Enterprise

14:IELTS 英語試験



シドニーへ来て半年が経つ頃、僕にはある目標があった。
IELTSで5.5ポイントをとる事だった。

IELTSとは、 オーストラリア(英国系)で大学や専門学校に留学を志望する、
英語を母国語(第一言語)としない人達(外国人)が受ける英語の能力試験である。
永住を希望する方も高得点だと有利である。

GENERAL(一般)とACADEMIC(アカデミック)があり、
大学志望者はより難しいアカデミックを受講しなければならない。

IELTSは、「Listening」「Speaking」「Writing」「Reading」の四つの科目の平均値で得点が決まる。
僕は、当時現地の映画専門学校へ行きたかったので、GENERALで5.5ポイント必要だった。

英語学校で模擬テストをした。
スコアは3ポイント前後であり、先生からは、「現段階では、かなり厳しい」と言われた。
僕は、英語の勉強方法を変え、この日からIELTSの点数を上げるためのテクニックを学び始めた。

ある先生にお願いをして、個人レッスンもした。
毎日図書館に通い、朝から晩まで英語の勉強をした。

なぜこれほどまでに、がんばれたのだろう?
僕は、今まで何かを全力でやり通した事がない。
たぶん、僕はもう自分に嘘をつきたくなかったのかもしれない。

海の向こうで映画を作る

テスト本番は、あっという間にきた。

実を言うと、テストの手応えはあまりなかった。
結果を見るのが怖くて、1ヶ月後に帰国が決まっていたのもあって、通知表は日本へ郵送してもらう事にした。

だが、テストからの解放感は最高だった。
友人達と飲み明かした。
お酒は、あまり好きな方ではないが、この時はすごく美味しく感じた。
満足感に包まれ、心地よかった。
こうして僕の英語を学ぶための留学は、終わろうとしていた。


後日、日本でテスト結果を見たのだが、開封するのに一日かかった。
テスト結果「IELTS GENERAL 5.5ポイント」

しかし、専門学校へ入学するためには、もう一つ条件があり、
IELTSの全四科目で5.0ポイント以上の成績が必要であった。

僕は、一科目4.5ポイントであった。



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