機材はどこまで必要か


執筆:工房の主人

最低限揃える〜経験と自信をつけていく日々

さて、機材って消耗品です。
ある作品を編集中に、ビデオカメラが動かなくなってしまいました。
撮影が終わっていたのがせめてもの救いです。

でも編集作業にもカメラを使っていたので、作業が止まってしまう。
上映日も決まって、場所もチラシもまいていたので、泣きそうになってました。
そしたら、当時の仲間が手分けして機材をそろえてくれたのです。
田舎の実家からビデオカメラを送ってくれたやつ、ビデオデッキを家まで持って来てくれたやつ…

機材がなくなって泣きそうでしたが、再び機材が揃ったときは、別の意味で泣きました。

ちなみに後年、ビデオカメラを貸してくれたやつの結婚式にて、持ち主のお父様に直接お礼を言うことが出来ました。
僕の作ったビデオも、覚えてもらっていました。
改めて、ありがとうございます。


さて、機材そのものはこの時は大きく変わっていません。
で、映画撮影のメインであるビデオカメラが人様のもの、というのはしっくりこない。
社会人になったこともあり、ビデオカメラを初めて、自分で購入することにしました。

これまでは基本的に「借りた機材・家にあった機材」で制作を行ってきました。
しかし自分で買うということは、それなりの意思表示、映画への強い意志を感じる訳です!

時代はデジタル化の波に乗っており、ビデオカメラもデジタルを、と思いました。
しかし、それはつまり、編集環境もすべてデジタル化をするということ。
PCも必要になります。

全部で70万円くらいだったでしょうか。 買いましたよ。
これで一気に制作体制・環境が変わりました。


2000年〜 -------------
○撮影:デジタルビデオカメラ
    三脚一台
○音声:MDデッキ
○編集:PC
○編集ソフト:VideoStudio
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部屋の景色も変わり、なんだかわくわくしたものです。
デジタルビデオカメラも、それまでの灰色のでっかいものと違い、銀色でコンパクトでキラキラしていました。
三脚はそれまで使っていたものを使い続けました。

 

 

実は、ここにMDデッキと書いていますが、一回きりで使わなくなりました。
MDとうちのPCを直接つなげることができず、だったらデジタルビデオカメラで録音した方が早いのです。

ただ、音楽を作ってくれる側からの納品がMDだったため、その時だけ使いました。
が、彼らもじきに、CD-ROMでの納品に変わります。

編集も、それまでのリモコンを使った神経戦のような作業から、PCソフトを使ったスムーズな作業に変わりました。
ソフトは、VideoStudioという、PCに元々入っていたものです。
初心者向けではあったと思うのですが、使い方を勉強するのに、並々ならぬ苦労をしました。
まあ、ここでいきなり誰の手ほどきも受けずにPremiereやFinal Cut Proといった大将が登場していたら、僕は挫折していたでしょう。

僕の人生の文明開化と呼べる時期だったかもしれません。

撮影場所も、東京郊外から、新宿など都心に打って出ました。
(そこで、警備員にどんどん捕まる日々が始まる訳です)

自分のレベルを一つ高いところに無理矢理持っていった、という感じですが、同時にネットワークも広がり始めた頃でした。
この頃、映画を勉強している、という人に初めて出会い、 「マイクは買った方がいいよ」 という非常にすぐれたアドバイスをいただきました。
ちなみに、「ごもっとも!」と思ったアドバイスのもう一つは、 「三脚は使った方がいいよ」 です。

というわけで、カメラに取り付ける型のマイク(5000円くらいだったかな)を買いました。
カメラと連動して、ズームすると音声もそこに集中する、という機能もついていました。

 


2000年〜 -------------
○撮影:デジタルビデオカメラ
    三脚一台
○マイク:カメラ取り付けマイク
○編集:PC
○編集ソフト:VideoStudio
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