映画制作講座映画の企画・準備ホラー講座〜恐怖の書き方

CHAPTER4

お仕置き部屋。
押入れ、蔵、倉庫、屋根裏部屋、納屋。

子供の頃、悪いことをしたら、お仕置き部屋に入れられた。
泣いてもわめいても、無理やり押し込められたあの空間。
暗くて閉鎖された空間で、膝を抱えて泣いていた。
なかなか「ごめんなさい」の一言が言えなくて、何時間も耐えた。
暗闇、怖かった。でもお母さんの方がもっと怖くて・・・・・・。
だから我慢した。でも暗い中で一人でいるのは、何か得体の知れない魔物に出くわしそうで、必死で自分の想像力と戦っていたっけ。
そんな「お仕置き部屋」で感じた恐怖をテーマに今回は語ろうと思う。

長らくお待たせした「ホラー講座」もいよいよ折り返し地点。
ホラーの真髄に迫っていきましょう。

「恐怖教育」という言葉を、皆さんは知っているだろうか?

「悪いことしたら、おばけが出るよ」
そう言われて、急に押入れが怖くなったり、夜のトイレが怖くなったり・・・。そんな記憶あなたにもあるでしょう?
恐怖という感情は、子供のしつけにかなり効果的だそうで、親達はなんにも意図せず、何気にこの「恐怖教育」を使っているそうです。
ほら、あなたも思い出した?

そう、すでに私達はそこから洗脳されているんです・・・。
怖いと感じる感情を、小さい頃からすこーしずつ埋め込まれて来た私達は、暗闇に遭遇すると恐怖を感じ、死を連想させる何かを感じ取れるように。

怖いですねえ。でもお陰で悪いことはしちゃ駄目だ!と体の髄から教えてくれるから、いいと言えばいいんですがね。

そこで「押入れ」。
ホラーの題材として、こんなにおいしいものはないなぁと、私が密かに思っている「押入れ」。
昔好きだった絵本に「おしいれのぼうけん」という作品がありました。幼稚園で悪いことをした男の子が二人、押入れの上段と下段に入れられ、大冒険するお話。
これだけ聞くと、「なーんだ、別に怖くねーじゃん」と思われるかもしれませんが、小さい頃は怖かった。
★ ねずみばあさん
★ 木目が徐々にトンネルに変形していくシーン
★ トンネルをくぐると、そこはネズミの王国
絵もなかなか不気味で、夜、布団の中で読むと怖くて怖くてたまらない気持ちにさせてくれました。
後、日本昔話の「三枚のおふだ」も怖かったなあ。
なぜか、幼稚園の始めてのお泊り会で上映されていました。あれも「恐怖教育」の一環だったのかもしれません。

つまり、子供の頃経験した恐怖が、あなたが怖いと感じる本質なのかもしれません。(勝手な憶測です)
その頃の気持ちをうまく使って、ホラー映画を撮れば、共感出来るものが生まれるのでは・・・。
ぜひぜひあなたも子供の頃、閉じ込められた恐怖を思い出して!

PS
なんと、ホラー映画を撮ることになりました!
次回の講座には、映画制作実況中継も入れていこうかなと思っております。お楽しみに。



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