映画制作講座映画の企画・準備ホラー講座〜恐怖の書き方

イントロダクション

さて、あなたは、どんな物体に恐怖を感じますか?

幽霊、ゾンビ、化け物、エイリアン、未知の生物、死体、貞子…etc

ダメですよ。ホラーと聞いて上の物体を連想しては。使い方を誤まるとコメディになる危険性があるので要注意!まぁ、上手く使えばそれなりに怖くなりますが、ただそれだけの作品になっちゃいます。
主流の使い方としては、出てくる出てくる出てくると恐怖心を煽りまくって、ぎゃーと出すのが基本。お化け屋敷と同じ原理ですか。
舞台は、薄暗い霧の立ち込めた森とか、いかにも出そうな洋館、後、古びた廃校とかね。リングとか、ずばりそれです。
ただ、この講座、もうワンランク上のホラーを追求するのが目的なので…(笑)今回は却下します。

じゃあ、何?

お、いい質問です。

答え)人間、それに尽きるでしょう。

いかにもって物体より人間です。調理の仕方は多種多様。出来れば体の一 部、髪の毛、頭、脳みそ、目、鼻、唇、舌、首、胴体、腕、手、下半身、足、指、爪…。
全てがあるべき場所にあれば、愛嬌のある存在なのに、何故個別に存在すると不気味なのか。不思議です。今のところ最大の謎です。
道端に指とか目玉とか転がってるだけで、ぞっとするでしょう。
またよくあるシーンに、排水溝に大量の髪の毛とか…。
シーンに、人体の一部を少し出して上げると、うまく怖さを演出できます。

例)
○ 屋敷・地下室(夜)   
   蝋燭片手に階段を下りる加奈子。
   大きな音を立てて閉まるドア。←ホラーに音は効果的
 加奈子「!」←きゃーとか悲鳴を書くと胡散臭い    
   加奈子、足を滑らせ階段を転がり落ちる。
   消える蝋燭。
   床を這う加奈子。
   闇の中、加奈子を見ている充血した目。


目という体の一部だけ使用することで、得体の知れない物体を想像させる。かつ、視聴者に何者かの存在を明らかにすることで、加奈子の動きに過剰に反応するように仕向ける。
 登場人物は大概、危険を感じながらもその存在に対して近づいていく。


もちろん、他のジャンルと同じで、登場人物(加奈子)が何故こんな行動を取る嵌めにいたったか、加奈子の性格は? 人間関係は? などなど、きちんとしたディテールを考える必要があります。これがないと、一緒に恐怖を感じられないので。
ホラーって面白いですよ。見たくない見たくないって思っていても、つい見てしまう人多いでしょ。怖いって分かっているのに見ちゃう。人って、怖さのある一定水準越えると、脳からモルヒネでちゃうんですよ。きっと。恐怖が快感になるんでしょうね。だから犯罪者がいるのか・・・。怖い世の中です。いつ何が起こってもおかしくないので、あなたも身の回りに気をつけて!ほら、後ろ!!

さて、少しは役にたったでしょうか? うーん。って誰もホラー書く気なかったか。

まあ、今回は逃げずに最後まで付合ってくれたのであれば、成功でしょう!
ね、工房の主人さん。

最後に、私は普通の女です。どちらかというとお笑い好きです。

では、また会う日まで。


こちらで小説書いています⇒パンドラの鍵





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