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5:クイックリン2 当日の段取り

さて、朝になりました。
目覚めるとキッチンからはご飯の炊ける匂いが…。ああ、今日のお味噌汁は何にしようかな。ほかほかごはんに海苔と卵。納豆なんかあってもいいな…。
なんてことを思っている場合ではありません。これから孤独な戦いが待っているのです。おもむろに起き上がり、顔を洗って戦地に向かいましょう。

そこでは炊飯器いっぱいのごはんが「さあ来い」とばかりにあなたを待ち構えています。蓋を開けたら、中身をえいや!っとばかりに大きなボウルに移し、すかさず「おむすびの素」なるものをざばざばと振り入れてかき回します。(炊き込みご飯の場合は移すだけでOK!)

炊飯器の内釜をざざっと洗ったら、洗い置きしてあるお米と水を入れて、スイッチオン!ここまでで約10分。

次に、フライパンに油を入れて火を点ける。中火に加減したら、おむすびを5個ばかり握ってしまう。ここまでで30分くらい。

いったんおむすびを中断し、から揚げの袋に片栗粉を入れてよくまぶす。その頃には油が熱くなってきているはずなので、から揚げ第一弾を投入。油の中で泳ぐ鶏肉くんを横目に、再びおむすびに戻ります。

そしてまた5個ばかりおむすびができあがる頃には、から揚げもこんがりキツネ色に。油からバット(または新聞紙にキッチンペーパーを敷いた救助地帯)にから揚げを移し、第二弾の鶏肉を投入します。
そしてさらにおむすびを5個。5合炊きの炊飯器なら、このあたりでおむすび第一弾は終了するはず。
ボウルが空になるのと同時に、から揚げも揚がる頃なので、再び油から引き上げます。ここまでで1時間くらい。

そろそろ2回目のごはんが炊き上がる頃。炊飯器を横目に、から揚げを揚げた後の油の中にサーモンフライくんを出動させます。揚がるのを待っている間に、またまたご飯をボウルに移し、おむすびの素を。ごはんをかき回し、冷めるのを待っている間に第三弾のお米と水を入れてスイッチオン。
その間にもフライが揚がってしまうので、油から引き上げて第二弾を投入します。きっとこのあたりで疲れが出てくるので、お茶でも入れてちょっと一息。

そうこうしている間にフライが揚がって来るので、油から引き上げたら余分な油を油こしに戻します。きっとフライパンの底にはから揚げの粉とか、パン粉のくずがひっついているはずなので、それをキッチンペーパーで拭き取ったら、コンロにフライパンを戻します。ここらへんで1時間半くらい経過。

フライパンはすぐに温まるので、ここへ切ってあるウインナーを投げ込みます。焦げ付かないように、たまにフライパンをゆすりながら火を通します。できあがったウインナーはから揚げさん・サーモンフライくんたちが待機しているところへ一緒に置いておきます。ここまでで1時間45分を目指しましょう。

  さて、その間にもごはんが冷めて来ていることでしょう。表面が乾き始めてしまっているかもしれません。けれど心配ご無用。下の方はまだまだあったかいままなので、ざくざくかき回して、とにかくひたすらがしがしと握ります。ボウル全部を握り終わる頃には2時間を越しているはず。けれどここまでで、おむすびが約30個、から揚げ・フライ・ウインナーが完成しています。もう少し!と自分を励ましながらがんばりましょう。

卵をボウルに割り入れ、砂糖・醤油・だしの素・あさつきのみじん切りなど、好みの調味料を入れてかき回します。そこでいったん卵は横に置いといて、炊き上がったごはんをボウルに移し、同じようにおむすびの素を入れてかき回しておきます。ここまでで2時間半。

ウインナーを出した後のフライパンに油をなじませ、卵焼きを焼きます。一回では絶対に無理なので、3回〜4回に分けて焼きます。これがけっこう時間がかかる。だからって火を強くするとすぐに焦げるし、火が弱すぎるとすぐ破けたりする。誰か、卵焼きを簡単に作れる機械を発明してくれないかな…と思うのはこんな時。
そこをじっと我慢して、ひたすら卵焼き職人と化します。卵を全部焼き終わる頃には3時間くらい経過してしまっているかも知れません。けれど、ここまで来たらあと一息。ラストスパートに突入します。

卵焼きを冷ましている間に、最後のおむすびを握ります。ひたすら「これで終わり、これで最後」と呪文を唱えながらごはんと格闘。このへんで「本当にお昼大丈夫?」とかいう現場からの電話があっても怒ってはいけません。ごはんとのバトルをくりひろげながらも「大丈夫!今やってる!」と優しく答えてあげましょう。

おむすびが完成する頃、陽はすっかり高くなっていることでしょう。きっとあなたの手はべたべた、額は汗だくになっているかも知れません。けれど目の前には40個を越すおむすびと、きつね色にできあがった揚げ物の山、黄金色に輝く卵焼きが横たわっているのです。そうです、あなたは勝ったのです。無制限一本勝負、3時間を越す壮絶なバトルの末、あなたは勝者に輝いたのです。そうとなったら、この勝利の証を現場のみんなに見せびらかさなくては!

…というわけで、次回はパッキングとデリバリーについてお話したいと思います。はぁ〜…思い出しても大変な作業。けれど、それを補って余りある賞賛の嵐があなたを待っているのです。後は現場に行くばかり…というわけで、次回もどうぞお楽しみに♪


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