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【スマホで映画は作れるの?】


スマートフォン。スマホ。

普段の撮影においても、
よく聞かれ、
よく使われる存在となりました。

「スマホでも映画は作れるの?」

これもよく聞かれる質問となりました。

この質問に対しては、
「YesともNoとも言える」
というのが正確な回答だと思っています。

今回はこのことについてまとめます。

* * * *

スマートフォンがどうか、のする前に、
撮影の基本について。

撮影で大事な基礎の基礎は、
「安定・明るさ・音声」
なんです。

だから、これが確保できるなら
カメラは何でもいいのです。

そういう視点で一般的なビデオカメラを見ると、

【安定】三脚につければいい。
【明るさ】オートで問題なし。
【音声】工夫が必要。
マイクをつけたり、音を確認したり。

ということになります。そして、
一般的なビデオカメラはこれらがとてもやりやすい。


次にスマートフォンを見てみます。

【安定】三脚につければいい。
【明るさ】オートで問題なし。
【音声】工夫が必要。
マイクをつけたり、音を確認したり。

全く同じなんですね。

でも!

スマホ用の三脚、持ってますか?

スマホ用のマイクなんて持ってますか?
さらに、マイクがあったとしても、
撮影中にその音量をチェックできないことをご存知ですか?

※全機種をチェックしているわけではありませんが、
2017年11月現在、僕のiphone6では
撮影中に録音チェックができません。

この、
「撮影中に音量がチェックできない」
という一点のみで、
僕はセリフのある映画撮影にスマホは使いません。


言い換えると
逆にここに気をつければ、ここが解決すれば、
スマホでも問題ない、ということになります。

ICレコーダーで音だけ別録りするとか、
録音を必要としない作品なら、
スマホでもいいんじゃないか、
という意見にもなるのです。


まとめると、

ビデオカメラは専門機材なので無難である。
スマートフォンは常に持ってるので気楽である。

ということが言えると思います。

どちらがいいのか、ということではなく、
使い分けができるのです。


さて、撮影で大事な基礎の基礎は、
「安定・明るさ・音声」ですが、

スマートフォン<だけ>では、
この3種類が、ちょっとやりづらい。

そこでスマートフォンで撮影するための
補助機材をいくつかご紹介します。


▼交換レンズ・ミニ照明・マイク





交換レンズとミニ照明はクリップ式になっていて、
スマホを挟むように取り付けられます。

マイクは、イヤホンジャックに刺すだけですね。







全部つけるとこんな感じ。








ちょっとギャグのような形状ですが、

交換レンズなどは狭い部屋でも広く撮れたり、
花をどアップで撮れたりと優れもの。
魚眼レンズで面白い効果も出せます。

また、ミニ照明は、驚くほど明るいです。
近くに寄って撮る分には十分使えます。

特に、音声は性能が抜群です!

スマホマイクの性能を比較した動画を作成しました。
ぜひご視聴ください。



驚くと思いますよ!


▼スタンド



先ほど、全部つけた写真をお見せしましたが、
スマホ本体を固定している器具に気づいたでしょうか。

これは、スマホを手で持つのではなく、
ハンドルでつかむために使用しています。

自撮り棒につけたりする器具の、
しっかりした版です。

この「しっかりした」という部分が重要!
グラグラするようでは、器具の意味がないのです。

ネジ穴サイズははたいていの器具で共通なので、
ハンドルにつけて片手で持ったり、
三脚につけて固定したりできます。

※自撮り棒は、写真ならいいですが、
動画には向きません。


とはいえ、不満がありました



私がスマホ撮影を敬遠する理由が、
やはり、不安定さ、です。

小さいし、薄い。
それがいいところなんですが、
こと撮影になると、弱点にもなる。

さらに、先ほどご紹介した、交換式レンズ。
クリップで挟むのですが、
レンズの位置に合わせるのにちょっと手間取る。

レンズを変えるたびに、微調整を繰り返す感じ。
面倒臭い!


そこで、スマホをがっちりカバーし、
交換レンズもしっかり固定できる器具を買いました。








一般名称はおそらくないですね。
スマホ用リグとでも呼びましょうか。

これがいいのは、機材が重くなるので
安定感が増すこと。

そして
レンズの付け替えがしっかりすることです。

余談ですが、6歳の息子に持たせても、
安定感抜群でした。

両手でしっかりとホールドできるからです。

機材が安定すると、映像も安定します。
スマホ動画は、どれもフラフラーっとしてるんです。

スマホが悪いんじゃない。
撮り方が悪すぎる。

さらに、スタンドや三脚につけることで、
アングルも自由自在に固定できます。






▼移動撮影のために



スマホカメラにも、ある程度の手ぶれ補正がついています。
頑張ればなんとか見れる動画は撮影できます。

しかし、今は3軸ジンバルというものが広まっています。
スマホを固定して、撮影しながら走っても、
ほぼぶれないのです!

これ、実際に撮ってみると感動します。
「うおお」と声が出ること請け合いです。



イベントの撮影や、狭い室内の移動など、
手放せない機材となるでしょう。




▼スマートフォンは録音に難アリ!



スマートフォンは「動画の撮影中に音量の確認」ができません。
これが最大の欠点!

そこでスマートフォン用のミキサーも用意しました。
これが最高なんです!



撮影しながら、イヤホンで音量を調整できます。



しかも、キャノン端子もついているので、
いわゆる本格的な映像マイクとも接続が可能です。





【ご注意1】
iPhoneの新しい機種は、イヤホンジャック端子が無いものもあります。
この機材はイヤホンジャックを使用するものなので、
変換器具などをご用意ください。

【ご注意2】
iPhoneを買った時ついて来るイヤホンのジャック端子をご覧ください。
白い横線が3本(4つに分かれているので4極)のはず。
つまり、4極の端子のものしか使えません。

外部マイクには、横線2本(3つに分かれているので3極)のものが多い。
これらは、使えません。(2018/10現在)
※もちろん、技術系に関する状況は変化しますので各自ご確認ください。

もし外部マイクが3極だった場合、安く解決できるのでこちらをご紹介します。
iPhone(4極)と外部マイク(3極)を変換してくれるケーブルです。


※同機能の製品はいくつもあります。

これがあれば安心です。 イヤホンジャックもついてますので、収録後の確認も楽々です。


また、複数の人間でさっと確認したい場合など、スピーカーがあると便利ですね。
ちょっとしたお役立ちグッズです。




▼撮影しているとスマホの容量がいっぱいになってしまう問題



(個人的に購入金額を抑えたかったので)
一番容量の小さいiPhoneを購入しました。

ところが、撮影で使おうとするとすぐにいっぱいになってしまう
自宅ならまだしも、旅先ではせっかくの撮影チャンスを逃してしまい困る!!

iCloudとかグーグルフォトとか、ファイルを”逃す”方法はあるんです。
しかし、こと動画ファイルに関しては、通信容量を食ってしまうのも・・・。

そこでオススメなのが、外付けメモリです。



これがあれば、容量を気にせず撮影ができます。
無料の専用アプリをダウンロードする必要がありますが、撮影データの必要なものをバックアップするのにも使えます。

ただ、外付けメモリ内のデータを読み出しながらアプリ編集が難しいみたい。
スマホでそのまま編集する場合は、iPhone内のデータを使いましょう。
※この世のあらゆるアプリをチェックしているわけではないので、こんな表現になります。ひょっとしたらできるものもある??iMovieはNGでした。

また、データのバックアップだけでなく、他で撮った映像をiPhoneに移動させて編集に使う、ということも可能。
容量の大きなものを買っておけば、スマホだけでなく普通にパソコンでも使えるよう片側がUSBにもなってます。

一つあると安心!!


▼ちょっとやり過ぎですが・・



映画を作る身としては、
やっぱりスマホの「さっぱり感」がいまいち。

そこで、映画撮影でも使っている
別の器具と組み合わせてみました。





上部のハンドルがあるため、
一体型として持ち運びできます。

大型モニターもつけられますし、
外部マイクも装着可能。

・・・ここまでくるとやり過ぎですね。


▼最後に



いろいろとご紹介してきましたが、
これだけ揃える中で一つ気づいたことがあります。

それは、一つ一つが小さい!ということ。
数も多いし、なくしそうです。

そこで最後に、
「収納バッグ」
についてもm触れたいと思います。









こうやってきちんと整理できれば、
無くしたり忘れたりも減らせますね。



(執筆:2017.11.30)


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