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特殊な状況で録る2

談話:助監督×工房の主人

動いている役者の声を拾う

助監「これはboopinさん(カメラマン)からいつも聞かされてるんだけど…」
主人「何?」
助監「お前の映画って、登場人物がいつも走ってるんだってよ。」
主人「…言われてみりゃ―その通りだ(笑)。」
助監「それはつまり、記録する側もいつも走ってるってわけだ。」
主人「そうだね。俺は上がってきた映像をチェックするだけだけどね。ふふふ♪」
助監「カメラマンだけじゃなく、音声さんも走るわけだ。」
主人「ま、がんばってくれよ。」
助監「首絞めるぞ、お前…」
主人「冗談だよお。」
助監「今回の『ナット・ノーバディ』も、走るだけじゃなくて役者がよく動く映画だよなあ。」
主人「2種類の録り方があるね。ひとつは、そのままがんばって録る。もう一つは声だけ後から加える。」
助監「役者が背中を向けて歩き去るシーンなんかは、マイクがついていけないから後録りになるな。」
主人「役者の口が見えないから、なんとでもできるしね。」
助監「口が見えず、かつその場で声を録らないといけない時は注意が必要だな。声がくぐもっちゃうから。」
主人「うん。マイクは役者の口の前、が基本だからな。」
助監「カメラとマイクって長いコードでつながってるから、走る時はコードがひっかからないようにするのが大変。」
主人「あとあれだな。足音。」
助監「そうそう、役者が一人で走ってるのに、どうも足音がいっぱい、なんてシーンもあった。」
主人「ま、言われなきゃ気付かないからオッケー…と。」
助監「あとこれも結局、走ってる声とか、あえぎ声とか、やっぱきついね。」
主人「またかよ。」


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