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Lesson9:絵コンテを元に撮影する
絵コンテを元に撮影する
 絵コンテとそれを元にした映像がどのようにリンクしているか。その辺もイメージしにくい方もいるかもしれませんので、最新作『ナット・ノーバディ』を参考に、私の絵コンテとそれを実際に撮影した映像を合わせて掲載します。
自分の書いた絵コンテ(映像の設計図)が動き出す。興奮すると思いませんか??

絵コンテ 実際の映像のひとコマ コメント

このカットには映像がありません。
これは主人公がいる場所を示すためのカットなんですが、それまでの流れで、映画を見ている人は主人公がどういった状況なのか十分分かっているからなんですね。
じゃあ最初から描かなきゃいいじゃない?

コンテは文字(シナリオ)から起こします。
そして文字にはシーンの頭に必ず人物名と場所、状況がト書きで書かれています。
だから起こってしまうこと、とも言えますね。

   
コンテではなんともないカットに見えますが、休日の人の多い公園で、後ろに誰もいない、かつきれいな場所を探すのに苦労しました。
絵コンテをどんなに完璧に描いても仕方ない、という証拠です。
  ↑役者:向出淳拓さん
左右逆になってますね。
これも、撮影現場の公園の状況に左右されました(ダジャレじゃないです。笑)。
以下で説明します。
   
背後が見えないくらいのアップのカット、というのはあまりお勧めできませんが、この場合は「なんかいやーな雰囲気」を出すためにわざとこう撮りました。
絵コンテをさっそく無視しています。
  ↑役者:中舘基樹さん

これまで実はコンテ通りに撮影を進めてきましたが、実際の公園の背景が公園っぽくないことに気付き、急きょ2コマ前から撮り直しになりました。以降、すべてコンテと逆になっています。

絵コンテでは、背後の絵はこだわっても仕方ないんです。(目的をもった場所である以外は)

     

撮っているうちにもっと寄った方が雰囲気が出るんじゃないか、カメラを手持ちにした方が不安定さが出るんじゃないか、などいろいろ試しました。 コンテに捕われ過ぎないことも必要です。

   
このカットは後日改めて撮りました。
役者さんのいる現場はほんとに慌ただしい。風景なんて後から撮れるわけです。
コンテでも、「これは風景だよ」と分かれば十分なんです。
   
コンテでは2人の顔が均等に描かれていますが、このカットは、話を聞いている主人公の心情を狙うのが目的のカットです。主人公を中心に構図を変えました。
   
主人公だけコンテには描かれていますが、実際にはもう一人の登場人物もどうしても映りますね。
コンテでは予想していなかったことです。
   
これも絵コンテと実際が違った例です。
最近は腕時計じゃなくて携帯で時間を見ることが多いですよね。
   
これは分かりやすいですね。
背後に人がいなくなった瞬間、瞬間を狙いながら絵コンテ通りに撮影しました。
2004年度制作『ナット・ノーバディ』より


以上、たったこれだけのカットですが、いかに絵コンテが不完全なものか分かったかと思います。
シナリオを見てコンテを描く(頭の中のイメージをメモする)。

撮影現場で絵コンテの通りに構図をかまえる。

調整をして、または絵コンテを無視して撮影。

こういった手順をいちカットいちカット繰り替えしていくことになるんですね。

最終回の次回は、今まで描いてきた絵コンテのすべてを元に、ホラーの描き方、動きの多いカットの描き方、会話の多い絵コンテの描き方などを御紹介します。

 

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