さあ、準備も整い、いよいよ絵コンテの第一歩です。 手許には枠だけが書かれた絵コンテ用紙の束、そして脚本があるでしょうか。 ■脚本を読んで、映像を思い浮かべる。 まず、脚本を読んで下さい。頭に映像が浮かんできますか?最初はただ、ただ、あなたの想像に身をゆだねてみてください。それを頭の中でカット割りしていきます。この講座では、絵の描き方を教えています。カット割りの能力は、みなさん各自で磨いて下さい。ここに、「作家性」が出ますからね! ■シーン毎に描いていく。 最初から順番に描いていってもいいですし、決まっているカットだけを先に描いても構いません。ただ、一連の流れのシーンは、一度に描いてしまうのをおすすめします。やはり、「統一感」が違ってきます。
■ワンカットの描き方の基本 そのカットの中で、一番の中心を決めます。人でもいいし、車やもの、風景だったら木、でも構いません。
…そういったことを考えて、最初にその「中心のモノ」をマスのしかるべき位置にしかるべき大きさで書き込みます。ざっとでいいです。(→) これで構図が決まりました。特別思い入れのある構図でない限り、ある程度いいかげんさも必要です。実際のロケ現場では、その位置にカメラが置けないかもしれません。人が多すぎてロケ地を変更せざるを得ないかもしれません。 絵コンテは、芸術ではありません。あくまで映像を撮るまでのメモ、です。
■何を選んで描くか。 あまりにも、現地の状況を見てみないと描けない!なんていうカットもありますよね。 そんな時は、必要なものだけ描けばいいんです。 例えば森。木のはえ方なんて気にしても仕方ありません。人間の大きさだけ分かればいいんです。 車が住宅地に置いてあるとしましょう。だったら、撮影で必要なことはなんでしょうか。
それを、余白にメモっておきましょう。そして、カットには、大きさと構図を考えた車だけを、簡単に描く。