映画制作講座映画の音楽・編集映像作家にもの申す!


映像作家にもの申す!

最終回として、『ナット・ノーバディ』における監督からの指示メールと、それによって最終的にオーケーの出た音楽の一部を御紹介しておきます。
自分の仲間だから誉めるわけではないけれど、こうして文字と音楽を比べると、音楽がうまく作られてるなあと感心します。

これらの曲は、自主制作映画、舞台、ホームページ等の創作活動に使用されることは、
この権利者が多いに希望する所でありますので、使用の際には御連絡下さい。

主人の指示
完成した音楽
映画のオープニング。穏やかな曲。明るい曲ではない。公園の映像が広がる。仁が携帯で話している。 まよい♪
タイトルが止まった瞬間に、ズゥウウーン!と強盗の音楽が始まる。ここの強盗の曲は、重ーく、でも静かに。テンポは遅い。台詞がいっぱいあるので、この声をつぶさない程度の曲。 before the battle♪
銀行内は音がないので、音楽で盛り上げたい。まずは静かに、強盗の足が見えた辺りからどんどんどんどんテンポも早くなり、盛り上がっていく。 bank robber♪
強盗たちの逃走シーンは、映像はまったく完成してない。 長さは今の3分の1くらいに短くなると思う。 ここはセリフもなんにもないので、とにかく音楽で盛り上げたい。 強盗達の「かっこよく逃げる様」「手際のよさ」を出したい。 ゲッタウェイ♪
山崎がトイレで話を聞いてしまうまで無音で、山崎が驚いた辺りから不穏な音楽?? 不穏な曲V♪
森永が振り向いて、二人がダッシュしている。ここからテンポ早いスリリングな曲。 いよいよものがたりが回転していくぞ!って感じ。 この曲は、二人が木に隠れて、森永が遠くに走り去る辺りで終わる。 ビンチ!
あ、山崎がボコボコにされている! そして仁は手出しができない。ここから、音楽は情けない、悲しさを出す方向へ。何もできないふがいなさで、ただ走るしかできない。悲しい曲。 無力な自分♪
山崎の車。 プロデューサーが身を乗り出して話しはじめた辺りから、スリリングな曲が流れ始める。 そのまま、検問のシーンまで曲は続く。 車が止まり、警官がノックして、曲は突如、終わる。 侵食♪
仁と愛由美の無言のシーンにかけて曲が流れ始める。ぎこちない感じの曲。二人に会話がない。やがて愛由美がCDをかける。音楽が流れる。明るく、ちょっとせつない曲。 声がききたくて♪
山崎が殴られ、森永は去っていく。いい音楽が欲しい。軽ーく、ドラマチックな曲。盛り上がっていく。テンポは早くなっていく。映画の後半に突入する場面となる。 not nobody♪
この後は、ひたすらスリリングな曲が続く。仁が木陰に隠れて、コウスケに電話する場面まで。音楽も、不穏な感じではなく、行けー行けー!いいぞー!って感じで。 wave motion♪
仁と山崎の再開。ちょっと感動系の曲。 彼らにしてみれば、映画のエンディングの気分。 二人が、愛由美の車のところに走ってくるまで曲は続く。 再会♪
仁が駆け寄り、ドラマチックな曲が流れ出す。 悲しい曲。 おもいだす♪
ぶつぶつ言いながら起き上がると同時に、少しコミカルで、明るい曲、始まる。静かに。 そのまま、三島刑事のところもこの曲。 三島刑事の、「くそ、こんな時に!」で曲、終了。 ナンセンス♪
「川を渡りましょう!」のセリフで、音楽は一気にエンディングの盛り上がる曲に。ラストを飾る曲。最後、3人がジャンプするまで(??)。 Jump!♪
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