主人 |
「じゃあ、こういう監督だったら音楽作りやすいって理想像ある?」 |
MORI |
「そんなこと言ったら、音楽知ってる人ですよ。」 |
主人 |
「でも知ってたら自分で作っちゃいそうだよね。」 |
MORI |
「えっと、いろんな音を知ってる人。例えばこういう曲、って出して来れるじゃないですか。」 |
主人 |
「専門用語で言うとどんな感じなの、例えば? なんか、シシドレミ…でお願い、とか?(笑)」 |
MORI |
「いや、そこまで指定されちゃうとあれですけど…」 |
ぽんた |
「でもかえってこういうような曲、こういうような曲、って出されちゃうと、そればっかり意識しちゃってできないってことも。」 |
MORI |
「あー、そうかもなー。」 |
主人 |
「それはどういうこと?具体的すぎるってこと?」 |
ぽんた |
「例えば、ロッキーのテーマみたいな曲、って言われた時に、その曲を知ってるから、それにしばられちゃって逆に離れられない。
似ちゃいけないし、離れちゃいけない。」 |
MORI |
「でもケースバイケースですよ、それは。」 |
ぽんた |
「だって、主人さん、ロッキーみたいな映画作って、って言われたら困りますよね。」 |
主人 |
「なるほどね。じゃあ、理想的な指示の出し方ってどういうのだろうね?」 |
ぽんた |
「もう、僕の場合は、5、6回組めば。」 |
主人 |
「組むしかないよね。初めてはでも困るけど。」 |
MORI |
「やっぱりこっちが監督の好みを分かることですよね。やっぱ監督がすべてだから。
僕の知り合いの映像作家の人が音楽の人に指示を出す時に、「自分の指示通りに作ってきてほしい」ってのと、「自分が想像もしないようなのも合わせて作ってきてほしい」って言われたことあります。
監督の期待を裏切ってほしいって。この指示はきっついなーって思った。」 |
主人 |
「じゃあ、俺は理想的だ。うん。」 |
MORI |
「(苦笑)」 |
ぽんた |
「(苦笑)」 |