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6:ゲット・オン・ザ・バイク パッキングとデリバリー

前回できあがった山のような食材をどう詰めて、どう運ぶか。これがまた一難なのでありました。
車があればそれに越したことはない。ががっと積み込んで、現場へ直行すればいいんだけどね。不運にもその頃(今も…)車を持ってなかった私は、なんと原付で現場までのデリバリーをしたのです。

…と、その前に、パッキングについて話しておかなくちゃ。今までに3回あまり「弁当屋みなづき」を開店したわけですが、私はいつも「使ったらその場で捨てられる」パッキング素材を使うようにしています。
だって…いくらなんでも一日中お弁当箱抱えてうろうろするのはやっぱ嫌だもん。反エコロジーなことにはこの際目をつぶって、この日だけはディスポーサブルなパックやワリバシ、あとはコンビニで買ったお惣菜系のパックを取っておいて再利用したり。たまに「○○サラダ ¥220」なんて値札が貼ってあったりね。市販のフードパックは10枚入りで¥100くらい。ワリバシも100膳入りで¥100くらいで出回っているので、それを利用すると良いでしょう。

(ランチケース) 10枚入¥100 便利です。
(ワリバシ)   100膳で¥100! 使い切れねー
(アルミケース) 108枚入¥100 8枚の意味は…

(コンビニケース) 時価

【1回目】
  カルフでやったワークショップで原稿を担当してしまった私は、例にもれず現場に行く理由がありませんでした。季節は春。桜が咲きこぼれる土手でのロケ。どうしたって仲間に混ざりたいじゃないですか!そう思った私はカントクに言ってみました。「ロケ弁持って行きましょうか?」「え?ほんとに?」その時、カントクは半信半疑で言いました。「人数多いよー?だいじょうぶー?無理しなくていいよー」
当日、15人前というお弁当を作ることになった私は、とりあえず米を一升半炊いて、30個以上のおむすびを作り、揚げ物3種類(冷凍の揚げしゅうまい・揚げぎょうざ・ちくわチーズのフライ)と、卵焼き、キャベツの浅漬けというラインナップで現場に臨みました。
その時は初めてのことで勝手が判らず、家にあったお菓子の箱とか小さめのダンボールにラップを敷いておむすびを詰め、おかずは種類ごとに市販のフードパックに入れました。浅漬けは水気が多いので、その上からビニール袋で包んで。
これを全部大きな紙袋(洋服とか買うとくれるやつ)に入れ、さらに取り皿だのワリバシだのミニサイズのお醤油・ソース…なんてもんまで入れてみたら、なんとその数3袋分!これを原付に積んで、一路、その日のロケ地だった河原まで行ったのです。(詳細は「カルフのワークショップ」⇒「第2回ワークショップ報告」をご覧下さい)カントクは最初、「足りなかったらどうしよう…」と思っていたそうですが、さすがに袋みっつを担いで来た私を見て安心してくれたようでした。よかったよかった。

【2回目】
  「ナット・ノーバディ」で、キャストさんが全員集まる日のロケで、カントクから「お弁当、頼めるかな?」と言われた私は「あいよ!」とばかりに「仕出屋みなづき」を開店。こんなことでもなきゃ、キャストさんと顔を合わせることもないしね。
…けれどその日は総勢20人を越すという大集団。みんな一緒にお昼を取れるかどうかも判らないということで、市販のフードパックにおむすびとおかずを一人前づつ詰めたものを25人分、それとは別に煮物とお漬物はビニール袋に入れて(!)現場に急行したのでした。
やむを得なかったこととはいえ、やっぱり「取り分けて下さい」っていうのは、時と場合によってはNGらしいと気がついたのはこの時。前回とは違い、初対面だった方も多かったこともあって、各自取り皿を持って…となると、遠慮されてしまった方もいたようです。格言・現場では基本的に個別包装にすべし!

【3回目】
  同じく「ナット・ノーバディ」のクランクアップの日。この日は総勢10人あまりということで、そんなに量は作らなかったと思いますが、前回の失敗を元にすべて一人前づつ詰めて行きました。しかーし!フードパックが小さかったのか、おかずを入れてしまうとおむすびが2個しか入らない!それとは別におむすびだけ詰めたパックも持って行きましたが、やはり男性の方には物足りなかったようで…。
この日は撮影が早くに終わって、クランクアップのミニ打ち上げがあったのでことなきを得ましたが、これが夏真っ盛りの長丁場の撮影だったら暴動が起きてたかも。やっぱり「何が何でも量は必要!」と改めて実感した一日でした。

…で、デリバリーについて。
さあできた!行くぞ〜!って時に初めて気づくこと。それは「メシは重い!!」
水分が多いからしょうがないんだけれど、予想以上にめちゃくちゃ重いんですよ、ごはんって。なので、徒歩+電車移動だとかなりキツい。やっぱり車があれば一番楽だけど、それが無理ならオカモチ、台車、大八車なんかを手配するか、そうでなかったら誰かに手伝ってもらうっていうのを事前にスタンバイしておくことが必要かと思われます。ここまでがんばって、せっかく作ったのに持っていけない!っていうんじゃつまんないもんね。

と、いうわけで、次回は「やっちまったぜ!」の失敗談。「んなことしねーよ!」ってことも多いかと思いますが、話のネタに読んでやって下さい。それではまた!


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