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2:シーズ・ガッタ・ハヴ・マネー お金について

ロケ弁について始まりましたこのコーナーも2回目になりましたが、低予算で作ってる自主映画。弁当なんかに回す金なんかねぇ!とおっしゃる関係者の方も数多くいることでしょう。
…というわけで、今回はずばり「ゼニ」。どのくらいかかるのかしら?集金とかどうしよう?そんなことに焦点を当ててみたいと思います。

 作品や撮影隊の規模にもよると思うけれど、現場に持ってく「全員分のお弁当」っていったらひとつやふたつでは絶対に済まない。「明日のおでかけ、お弁当は私が作るね♪」などという、こじゃれたデート向けの、女の子アピール大作戦の反則アイテムとはわけが違うのだ。
クックブックによくあるように「○○4人分」なんてレベルではとても追いつかず、少ない時で10人分、多い時には20人以上…という、部活の合宿!?みたいな量が必要だったのです。
「20人分の昼メシ!?そんな予算どこにあるんだ!?」と思った方、きっと関係者ですね。
「20人分のお昼!?そんなたくさん作れなーい!」と思った方、人間やればできるってことを、この際証明してみましょう。


…というわけである日のお弁当メニュー(20人分)

  • おむすび    50個 (男性3個、女性2個の計算)
  • 鶏のからあげ  40個 (1人2個づつ)
  • ウインナー   20本 (1本を2つに割って2個)
  • 卵焼き     40切 (2切づつ)
  • サーモンフライ 10身 (1身を半分に割って1切)
  • おしんこ    適量

どう?けっこう「お!?」ってなラインナップでしょ?そうでもない?ちょっと待て、この量を市販の弁当屋で買ったらけっこうな金額だと思うよ。一番リーズナブルなお弁当だって¥400前後。20人分となると¥8000だもんね。一食で¥8000なんて言ったらそれこそ予算がいくらあっても足りない。そこで、いじましくも堅実に価格のブレイクダウンをしてみると…。

おかず関係はまた別の時に触れるとして、おむすびに関してだけ言えば、これはもう激安。その頃は実家だったから「お米っていうのはいつも家にあるもの」だと思ってた私はまさに使いたい放題。ゴクツブシってこういうことを言うんだろうなーと思いつつ、家の米びつをほじくり返しておりました。お母さんごめん…。
っていうか、そんな米ドロボウみたいなことをしなくても、他の食材と比較してもお米って安いんだよね。

「コシヒカリ」とか「ササニシキ」なんてブランドもんじゃなければ、買っても5キロで¥1300くらい。5キロっていったら大体3升半。一合でおむすびが3個できると考えると100個くらいできる計算になる。1300円を100で割ってみ。おにぎり一個¥13円でできちゃうのである。コンビニのおむすびの10分の1。ひええ〜計算してみて自分でもびっくり。確かに海苔とか具材のことを考えればもう少しかかるかも知れないけど、それにしたって¥15円とかそんなもんでしょう。
1人に3個づつとしたって¥50円弱。ラッピングの材料とかワリバシとか付けたって¥100もあれば充分。
そんなの1人づつ徴収するのもちょっとねぇ…と悩んでしまうようなお値段だったりするのだ。

ところがこれがサンドイッチとなるとそうはいかない。12枚切りで6組のサンドイッチができるとして、1人2組…じゃ足りないよね。2組っていったら約6切れ。新幹線の中なんかで出る超ぼったくりサイズと同じじゃん。男の人なんかはこれの3倍くらい食べちゃいそうだよ。そこをぐっとこらえて、一斤で3人分作るとして、パン代だけで一人当たり¥60くらい。手間もかかるし、具材もいろいろ考えなきゃいけない。切り落とした「ミミ」はどうすりゃいのさ!って問題もある。そんな膨大のパン粉なんか誰もいらないのである。
体力勝負の現場で、腹持ちが良くて食べた気になるのはなんといってもごはん。うん。だってお米の国の人だもの。
…というような理由から、お弁当には絶対にごはんをお薦めします。例えば、おむすび3個にたくあんとから揚げだって立派なお弁当。お米を3キロ(そんな単位で売ってるか疑問だけど・笑)に鶏肉とたくあん一本買ったって¥2000もあればおつりが来る。だからその場合はその分の予算を割いてもらうか、いっそのこと自腹を切って現場のアイドルになってしまえってなもんである。ホストクラブやキャバクラ行ったらそんなもんじゃ済まない。それを考えたら¥2000のポケットマネー使ってみんなにチヤホヤしてもらえるなら安いもんである。(なんちゅーことを…)

だけど実際問題、いくら安いったって自腹で何回もってことになるとさすがにつらい。なのでやっぱり予算を割いてもらうのが一番いいのかな。毎回じゃなくても、クランクインとか、スタッフ・キャストが全員そろう時とか、クランクアップとか、そういう節目節目に合わせて持って行くとかね。それだけでもずいぶん現場の雰囲気は変わりますよ、ホントに。

 というわけで「そんなに安くできるの!?」となったところで、次回はどんなものを持って行こうか…ってな話をしてみたいと思います。しょーもないやつ…なんて呆れないで、どうかお付き合い下さいませ♪


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